奈良のある障がい者雇用のお話



最近周りでこんなことがありました。

ある会社のある部署で、障がいがある方(Aさんとします)を雇うということになり、
そこの部署の職員の方(Bさん。いわゆる健常の方)は事前に
「ただでさえ忙しいのに、そういう方がうちの部署に配属されたら、
仕事内容の説明から時間かけて教えないといけないし、
コミュニケーションもどうしていいかわからない。
仕事もきっとまともにできない人だろう。
手を取られるに違いないから不安だ。会社の方針だから仕方ないけど…」とお話されていました。

ところが、そんな職員さんたちの心配や不安の中こられたAさん、
最初こそ戸惑われたもののもくもくと集中して正確に作業されました。
(なんなら、今までその作業をしていた健常の方より
スピーディで正確にお仕事をされていたそうです)

今では、その部署の職員の方々は
「Aさんに辞めずにずっといてほしいね!」「いい人が来てくれたね」
と話されて、皆がAさんの障がいについても理解しよう、とされているようです。
(コミュニケーションが取りやすくなるように、
職員さんたちが自発的に勉強する時間を作ったりもされているとか)

もちろんAさんにはコミュニケーションが難しいところなど
配慮が必要な部分もありますし、
たまたまその部署のお仕事がAさんの特性が活かせるお仕事内容だったため
うまくマッチした、という部分もあるのですが、
今ではBさん含む皆がその働きぶりを評価し、Aさんを会社の貴重な戦力だと考えていますし、
Aさんに積極的に話しかけたりして皆で楽しくお仕事されているそうです。

これはあくまで一例ですが、
雇用をきっかけに、障がいのある方(Aさん)を「知った」ことで、
心のバリアーが消え、周りの職員さんたちの意識が変わったんです。

Bさんからこのお話をお聞きして、とても嬉しく、
最初から「障がいのある方はちょっと」と拒絶するのではなく、
やっぱりまずは「知ること」からはじめてほしいなと思いました。

私もジョブサポーターの時には、こんな風に皆が笑顔になれる支援をしないと。