ごめんなさいね おかあさん


先日、たんぽぽの家さんのイベントにお邪魔した時に
会場に置かれていた古びた一冊の本。「ごめんなさいね おかあさん」から始まる
山田康文くんことやっちゃん(奈良県の明日香養護学校)の
この詩は有名ですが、
ご本人の意思の表出や創作活動を支えた
向野先生のこちらの本を初めて読みました。

当時の奈良をはじめ日本の障害児者やご家族をとりまく環境や
障害福祉の旗振り役だったたんぽぽの家さんの活動のはじまりの様子が、
先生の目を通してわかりやすく書かれています。本文中に存じ上げている方のお名前があったり、
今も続くたんぽぽの家さんのコンサート活動についての記載があり、
ああ、全てはここから始まったんだ…と
頭のピースがつながる思いでした。
また、たくさん掲載されている、身体が不自由な子どもたちの
とても自由で生き生きとした詩、
素直で優しい心が表れた詩に圧倒されました。

当時と比べると、
現在は様々な福祉サービスは大分充実しているけれど、
ご本人やご家族の心のケアや
親なきあとの不安解消への取り組みはまだまだ追いついていないなぁ…。
向野先生の「ことばの前にこころのかよいあいが大切なのだ」
という当たり前だけれど大切な言葉を当窓口も忘れないようにしたいです。
今から45年ほど前に書かれたとは思えない、
当事者やご家族、障害福祉に関わる方だけでなく
そうでない方にも読んでほしい一冊でした。
、「ほ お 母 ん が さ 安 生 ま ん、 れ て」というテキストの画像のようです
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