神戸大学・知的障がいがある青年の学びの場、「学ぶ楽しみ発見プログラム」にお邪魔しました


昨日は、以前からずっと気になっていた
神戸大学が2019年から取り組まれ
知的障がいがある青年の学びの場として開催されている
「学ぶ楽しみ発見プログラム」
(KUPI=Kobe University  program for inclusion)
にお邪魔させていただきました。
17時から20時まで開催される授業に、
今年度は定員を超える19名のKUPI生さんが
仕事や事業所帰りに受講されていました。宇宙や哲学など様々な専門分野についての講師による講義あり、
ダンスや劇など自己表現の講義あり、
KUPI生の学びをサポートしている
神大のメンター学生と交流しながら
自分達で授業を考える日もあり、
と週3日の多彩な講義内容に魅了されました。
(KUPI生さんは、履修期間中は学内の施設
(講義室のほか図書館やカフェなど)も利用可能だそう)

昨日は、作文(生活綴り方)の研究者でいらっしゃる
川地先生の講座でした。日本における綴り方や筆記具の歴史を学んだり、
昔使われていた石版を手に取って書き心地を体験したり、
自分の書きたいことを書きたいように書いてみる
生活綴り方のテーマを考えたり。

学生時代に文章を書く経験が少なかったり、
「自由に書いて」といわれ戸惑っていた
KUPI生さんもいらっしゃいましたが、
ワークの時間にメンター学生さんが
「今の先生の説明わかりました?」
と優しくスポートしながら、
言葉や思いを引きだしていらっしゃるのも印象的でした。

授業のはじめは緊張ぎみだった生徒さんも、
仲間やメンター学生さんとのグループワークを経て、
授業の最後の「それぞれどんなテーマで書きたいか」
を発表する場では積極的に手をあげたり、発表したり、
熱心に授業に参加されている様子に、
「学びたい」「学びって楽しい」という
KUPI生さんの熱意が伝わってきました。
(「皆さんKUPIに参加して楽しい?良かったですか?」
という見学者からの問いかけに生徒さんが
皆手を挙げられたのがそれを物語っていますね😊
「次回の授業も楽しみ!」と皆さん帰っていかれました。)
ご厚意で、授業終了後のKUPI担当の先生方と
メンター学生さんとの振り返りにも参加させていただきました。言葉がでにくかったり、おうむ返しになりがちなKUPI生さんから、
どうしたら思いが引き出せるか、
メンター学生さんが試行錯誤したことや、
次回以降の授業でこうしたらいいかもしれないと
いうことを共有しながら、
KUPI生さんの学びをサポートすると同時に、
メンター学生さんもKUPI生さんとの学びを楽しまれていました。

複数年メンター学生を続けていたり、
「これまで障がいについて知識がなく、
障がいがある人との関わりもなかったが、
メンター学生をしたことで福祉に関わる仕事がしたいと思っている」
という学生さんもいらっしゃり、KUPIはその名の通り、
お互いを学ぶ場でもあるんだなぁと感じました。
21時前近くまでお邪魔していましたが、
当窓口にとっても様々なことを学ばせていただいた時間になりました😊 

お世話になった神戸大学発達科学部河南先生、KUPIの先生方、
KUPI生、メンター学生の皆様、楽しい時間をありがとうございました。
兵庫県(神戸大学)で取り組まれている
こんな素敵な学びの場が、全国に(奈良にも)増えますように。