『知的に障がいをもつ私たちの地域での暮らし』終了しました
昨日、奈良県社会福祉総合センターにて、
当窓口主催の当事者講師による学習会
『知的に障がいをもつ私たちの地域での暮らし』
を開催いたしました。
前回12月に開催した学習会のリバイバルとして
開催したこちらの学習会ですが、
たくさんのお申込みをいただき、
満員御礼での開催となりました。
前回同様ご登壇くださった
「特定非営利活動法人出発(たびだち)のなかまの会」
の当事者団体である「自立生活センターどんどん」さんからは、
山本晴美さんがグループホームでの暮らしぶりを、
沼田吉史さんが一人暮らしの様子を、
写真や動画とともに介助者の方と一緒にご紹介くださいました。
昨日の学習会ではお話できませんでしたが、
実は特定非営利活動法人出発(たびだち)のなかまの会さんは、
まだ障がいのある方の生活の場所が施設しかなかった時代
(グループホームというものがなかった時代)
にそういう場所が必要だとホームをはじめ
様々な制度を最初に作ってこられた
大阪の障害福祉の旗振り役のような団体様です。
そして、これもお話できていませんでしたが、
沼田さんは知的障害を持つ方で
大阪で初めて一人暮らしをされた方です。
誰もが「知的障害のある方
(沼田さんご自身も障がいの程度の重い方です)
が一人暮らしなんて」と思っていた時代に、
「施設でもなくグループホームでもなく、
自分は地域で一人暮らしがしたい!」
という意思を伝えられ、
それをサポートする支援者の方
(特定非営利活動法人出発(たびだち)のなかまの会さん)
と共に道を切り開いていかれたパイオニアの方でした。
昨日の学習会は
「一人暮らしやグループホームでの生活をするにあたって、
これができていなければならない、
ということではなく、たとえ障がいが重い方であっても、
必要なサポートがあれば自分らしく、地域で生きていける」
ということを皆が改めて
お二人から教わった会になったのでは、と思っています。
最後の質問タイムでは制度や生活保護についての質問や
「いつごろから準備をしたほうがいいのか」
等のご質問が会場よりありました。
(たくさんの方の質問を受けつけたかったのですが、
時間が押してしまい申し訳ありません。
個別に質問をされたい方は当窓口にメール等をいただければ、
後日お返事させていただきます)
最後に介助者のお一人としてお越しくださっていた
特定非営利活動法人出発(たびだち)のなかまの会の勝井代表より、
「健常の人は日常生活の中で服を選んだり自分で買い物をしたりと
たくさんの経験とたくさんの失敗を通して成長していくのに、
障がいがある方は一度失敗すると
「やっぱり障がいがあるから」と言われてしまったり、
失敗することがないように周りが(良かれと思って)決めてしまい、
自分で決定したりそもそもチャレンジをする機会が
奪われてしまっている」
「本人をよく理解してサポートしている支援者が
逆に本人の権利や能力を奪っていることもある」
というお話をしてくださいました。
勝井代表のお話にハッとされた親御様や
支援者の方もたくさんいらっしゃったのではないかと思います。
「登壇してくださるのがなぜ奈良の方ではなくわざわざ大阪の方なのか」
というお声が前回同様あるのは重々承知しておりましたが、
皆さんにも自分らしく生活されているどんどんの皆さんのことを知り、
本人支援を大切にされている出発のなかまの会さんのことを知り、
勝井代表のお話を聞いていただきたくて、
今回の会を開催させていただきました。
昨日学習会の場でもお話させていただきましたが、
前回12月の学習会にご参加くださったのは、
当事者やご家族・福祉事業所の支援者側の方という構成でした。
昨日の学習会は、もちろん当事者とご家族・支援者の方が
多かったのですが、ありがたいことに行政(障害福祉担当課)の方、
教育関係の方、「特に身内や周りに障がいのある方はいませんが
今福祉や看護について勉強しています、障がいのある方のことを学びたい」
という学生さん、議員の方等、様々な方がお申込みくださり、
お話を聞いてくださっていました。
この学習会が、それぞれの立場の方にとって
大切なことに気づくきっかけになりましたら幸いです。
(当窓口も「これからも本人の意思を中心とした支援しなければ」
と自戒しながらお話をお聞きしていました。)
開催するまでは不安でいっぱいでしたが、
皆さまからいただいたアンケートのご感想に
「本日の学習会に参加してよかったです」
「当事者の方のお話は当事者の方のお話が一番ですね(ご家族の方)」
「チャレンジ・経験をさせていきたい(ご家族の方)」
「子どもは自分の思いを表現することが難しいが
思いを聞き逃さないようにしないと(ご家族の方)」
「話を聞いて知的障がい者の方のイメージが変わりました(学生さん)」
「普段関わっている当事者の方たちにも
いろんな思いを聞いてみたいと思った(教育関係)」
「自分の支援を振り返るきっかけになった(福祉関係)」
というお声を多くいただき、
開催してよかった、とほっとしております。
色々な立場の方が本日それぞれの立場で感じたことを、
今後家庭やそれぞれのお仕事(支援や教育や行政や政治の現場)
や地域での生活で思い出していただければ、
社会が少しだけ、
障がいのある方や皆にとって生きやすくなるのではないかな、
と思っています。
酷暑の中、お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました。
今回の学習会の開催にあたっては、
事前の告知から当日のお知らせコーナーへのチラシ設置まで
本当にたくさんの方にご協力をいただきました。
皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
以下順不同で申し訳ないのですが、記載させていただきます。
(記載がもれている団体様がございましたら大変申し訳ございません。
こっそりお知らせいただけると助かります)
〇奈良県障害福祉課様
〇奈良県引きこもり相談窓口(奈良県青少年・協同推進課)様
〇橿原市障がい福祉課様
〇奈良市障がい福祉課様
〇大和郡山市厚生福祉課様
〇三宅町健康こども課(磯城郡地域自立支援協議会)様
〇高取町福祉課様
〇大淀町福祉課様
〇明日香村健康づくり課(健康福祉センター)様
〇奈良県社会福祉協議会様
〇橿原市社会福祉協議会様
〇奈良市社会福祉協議会様
〇大和郡山市社会福祉協議会様
〇葛城市社会福祉協議会様
〇高取町社会福祉協議会様
〇大淀町社会福祉協議会様
〇奈良市ボランティアセンター様
〇奈良市ボランティアインフォメーションセンター様
〇奈良市総合福祉センター様
〇奈良県心身障害者福祉センター様
〇大和郡山市支援センター様
〇奈良県立奈良東養護学校様
〇奈良県立奈良西養護学校様
〇奈良県立奈良養護学校様
〇奈良県立二階堂養護学校様
〇奈良県立明日香養護学校様
〇奈良県立大淀養護学校様
〇奈良県立西和養護学校様
〇奈良県立奈良高等養護学校様
〇奈良県立盲学校様
〇奈良県立ろう学校様
〇国立大学法人奈良女子大学生活環境学部様
〇一般社団法人奈良県手をつなぐ育成会様・
県内各市町村の手をつなぐ育成会(親の会)様
〇奈良県肢体不自由児者父母の会様
〇特定非営利奈良県精神障害者家族会連合会(まほろば会)様
〇JDS日本ダウン症協会奈良北支部様
〇サポート21・なら様
〇一般社団法人無限様
〇一般社団法人ライフエビデンス様
〇一般社団法人なら人材育成協会様
〇一般社団法人eight様
〇ぷろぼのグループ(社会福祉法人ぷろぼの)様
〇たんぽぽの家(社会福祉福祉法人わたぼうしの会)様
〇社会福祉法人 青葉仁会様
〇社会福祉法人功有会様
〇社会福祉法人せせらぎ会様
〇社会福祉法人こぶしの会(コミュニティワークこッから)様
〇特定非営利活動法人団栗会様
〇特定非営利活動法人 どろんこ畑様
〇特定非営利活動法人なないろサーカス団様
〇特定非営利活動法人MSねっと(まちのカフェvivo)様
〇特定非営利活動法人てぃあら様
〇Npo法人 市民活動サークルえん様
〇特定非営利活動法人ともに様
〇特定非営利活動法人ならチャレンジド様
〇Npo法人 なら福祉会 こころ様
〇特定非営利活動法人ふぁーちぇ様
〇特定非営利活動法人 ぴよぴよ会様
〇ヒューマンヘリテージ株式会社様
〇(株)啓林堂書店様
〇株式会社いち屋様
〇株式会社石央(ミソラ)様
〇株式会社介護サービスしず様
〇ぜんち共済株式会社様
〇プルデンシャル生命保険株式会社
〇合同会社BASEともかな(Flow 児童発達支援 放課後等デイサービス)様
〇合同会社Right様
〇奈良若者サポートステーション(働きたい!ワカモノ人生相談所)様
〇自閉症e-サービス@奈良様
〇櫻スタートラベル様
〇谷町の小さな雑貨屋さん ~アボーブ(above)~谷町4丁目様
〇障がい者応援くらぶなないろはあと様
〇あさひYa!カフェ様
〇KHJ(全国引きこもり家族会連合会)奈良わかくさの会様
〇引きこもりや不登校の子をもつ家族の会「PEACE OF MIND」様
〇障害児(者)と家族の会ひとつぶのたね 様
〇フリースペースSAKIWAI(ふきのとうの会)様
〇アイエス学園 奈良学習館 奈良学習館様
〇さくら倶楽部様
〇なんとカンファレンス実行委員会様
〇サンタウンプラザ すずらん館まちの情報カウンター様
〇佐藤涼(画家)様
〇告知にご協力くださったたくさんの保護者・支援者の皆様
最後になりましたが、学習会の開催にご協賛くださった親切会様、
何度も打ち合わせさせていただいた自立生活センターどんどんさま、
NPO法人出発のなかまの会さま、
事前の打ち合わせから当日の会場設営まで
大変お世話になった奈良県社会福祉総合センターの皆さま、
今回視覚障害をお持ちの参加者様のため、
すべての資料を点字に翻訳してくださった
奈良県点訳グループ青垣会様、
そして当日朝から夕方遅くまでスタッフとしてお手伝いくださった
Yさま、Kさま、Uさま本当にありがとうございました。