障がいがある人の地域生活を考える・『梅切らぬバカ』を観ました


上映期間中に行けず気になっていた映画『梅切らぬバカ』を観ました。

ネタバレになってしまいますので詳細は省きますが、
自閉症の息子と年老いた母、親子を支える支援者、
隣人や地域の方とのつながりやトラブルを描いた映画です。

親なきあとを考え、息子を自立させなければ、
でもそばにいなくなるのが淋しい…という揺れる母心を
加賀まりこさん、
普段は穏やかながらこだわりの強さやパニックになった様子等、
生きづらさがある自閉症の方の難しい役どころを
塚地武雅さんが自然に演じておられ、
本当に身近にいるご家族の日常をかいまみているかのような錯覚に陥りました。

障がいがある人が起こしてしまう地域の方とのトラブル、
グループホーム問題等もリアルで、自分ならどうするか、
を考えさせられる映画でした。

個人的には最後が大団円で終わるのではく、
これからも日常は続いていく…という感じのラストなのが良かったです。

人生は長く日々続いていく。それは障がいのあるひもない人も同じ。

これがああなったから、ハッピーエンド、めでたしめでたし、ではなく、
日常ではやはり変わらずトラブルもあり、
でも一方で理解してくださる地域の方とのご縁もあり、
本人や周りも少しずつ成長して互いの距離が縮まっていく…
そんな少しずつの毎日一歩の積み重ねが未来をどうかえるか、
いうことをこの映画は伝えたかったのかな、と感じました。

ちゅうさんとお母さんのそれからも見てみたい、
と思わせられた映画でした😊 (隣人里村親子のその後も。)
ちゅうさんに会うことができたら、聞いてみたい。
「あなたは、どんな風に暮らしたいですか?」
これから我が家はどうする?を考えるきっかけにもおすすめの映画です。
『梅きらぬバカ』ホームページ